どこに行っても同じ?監査法人就活の志望先はこう決める!〜就職活動から差をつけろ!!〜
パパ!助けて!!説明会にいっても正直どこの法人も同じにみえてしまうよ
そうだよね、きちんと整理できていないと正直大きな違いはないんだ。僕がいくつかポイントを教えよう!
やったー!!ぜひおねがいします(*^^*)
みなさんこんにちは。
前回は今行われている法人説明会などについてお話しました。(今回は志望先を決めるにあたって、どうやって選んでいけばいいのか、その観点でお話していきます。
まず、大前提として、大手法人であれば、あまり変わりません。逆に中小法人と大手法人は大きな差です。
そのうえで、どのようなポイントを優先して考えるかいくつかの切り口で考えてみましょう。
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人の雰囲気で選ぶことについて
人の雰囲気で選ぶことは避けましょう
よく人の雰囲気で選びましたとか、リクルーターの○○さんにお世話になったからなどと言う人がいらっしゃいますが、正直なところ私はこれについては全く賛同できません。
前回の記事でもお話したように、現状はあくまで売り手市場です。なので、どちらに法人でも基本的に多くの方に来てほしいはずです。そのため、リクルーターはいい顔をしています。
そのため、その人達の本質は見えてきませんし、いい事しか言ってきません。そんな人達を信用してしきって、いい人だ、自分に合うなどと仰っている方は間違いなく法人選びに失敗します。
部署や監査チームを除外する際には、あり!
ただ、限定的に部署や監査チームを除外する際には、人の雰囲気をみることはありです。ただこれも、マイナス面だけを考慮することにしましょう。
たとえば、ある監査チームの主査の人が非常にパワハラ気質であったなど、そのような側面を見れた場合には避けておきましょうといったその程度になります。おそらく部署や人によっては監査チームまである程度就職活動の段階で選択できる方がいらっしゃいます。そして多くの方と面談するかと思うのですが、その際にこの人とは合わないなというのが、その時点でわかるのであれば回避して良いと思います。
目線1:クライアントで選ぶ
まず、法人選びの基本となるのは、何を言ってもクライアントです!
基本的には大規模のクライアントを選ぶ
基本的に自分がみたい業種のうち、大規模クライアントを持っている法人を選びましょう。
大規模クライアントは、監査チームの規模も大きく、会計論点も同業他社と比較し多くあるでしょう。そのため、以下の特徴があります。挙げればきりがないので、主要なものだけ記載しています。
- 優秀な人が多い(優秀な人から教えてもらえる、繋がりをもてる)
- 会計論点が多くある(成長ポイントが多い)
- 内部統制が強固(業界でお手本とされるものを知れる)
- 出世やそのためのチャンスが多い(ポストが多くある、海外派遣の固定枠がある)
いかがでしょう?会計士として生きていくのであれば、わざわざこれらのメリットを捨てる必要がありますか?なので規模が大きければ大きいほどいいのではないかなと思います。
小規模クライアントばかり見るメリットはなし!
よく、早く自立したいから、小規模クライアントをみたいという人がいます。会計士として自立したいのではなく、例えば自分で起業したいというのであればそれでよいかと思いますが、会計士として自立したいのであれば、はっきり言っておすすめしません。
一つは、上記の大規模クライアントのメリットを享受できないからです。例えば、小規模クライアントは会計論点もなく、淡々と過ぎていく事が多いので、単なる作業しか成長しないことが多いでしょう。
また、中小規模クライアントしか見ない場合で、例えば年間10社を監査対象とすることとしましょう。年間役240日あるうち、一つのクライアントに24日しかかけられないことになります。
24日でみなさんはある1社の内部統制や事業、担当科目の特性などについて十分に理解可能ですか?なお、実際には研修や休暇、雑務などがあって、これよりも大きく短くなり、年間数日しか関与しないことも多くあるでしょう。
そのため、中小規模のクライアントしか見ない場合、会計士としては非常に中途半端となってしまうでしょう。
大規模クライアントに入ると、監査全体が見えないのでは?
これもよく受験生から質問されます。
ただ、正直なところ全くそんな事はありません。
想像いただきたいのですが、大規模なクライアントというと、単一の会社ではなく、あるグループ企業体であると考えてください。(例えばソフトバンクグループとか、セブン&アイホールディングスとか)
これらの大規模クライアントは連結子会社を多く持っています。その連結子会社の多くは、監査チームの若手スタッフが担当します。そのため、ここで比較的若い年次での主査経験が得られますので、正直なところ全く心配する必要はありません。
目線2:成長機会で選ぶ
次に、ご自身の成長機会の観点で選んで行きましょう。クライアント関与で得られる機会(海外派遣や、会計論点など)については、目線1をご覧ください。ここでは、異動や他の業務に関与できる可能性の観点で考えてみましょう。
異動の制度と実現度について理解する
まず、成長機会の一つに異動があります。場合によっては、自己防衛として、合わない監査チームからの離脱ということにもつながるでしょう。この移動について理解するには、以下を基準として考えてみてください。
- 異動の希望を吸い上げるための制度はあるのか?それはどの程度利用されているのか(形骸化していないか)
- 実際にどの程度の人が異動しているのか
- 異動を叶えるまでにどの程度に期間が必要となるのか
一応重要なことではあるのですが、正直なところあまり変わりはないかなと思うので、ここはサラッと行きましょう。
グループ内の他の会社に行く可能性を考える
4大法人にいく最大のメリットとしては、他のグループ会社(コンサルティングや、TAX、FAなど)へ異動や転籍が可能なことでしょう。正直これらの会社は就職難易度も高く、外部から入るのは難しいですが、内部からの異動であれば、その障壁は相当に低いはずです。
そのため、将来的にそのような進路に進みたい人は、そちらで考えてみるのもいいでしょう。ここでも基本的に規模=業界内での強さですので、それで選ぶことが良いかとは思いますが、特に自分が興味のある起業と提携しているような場合にはそれで選んでみるのもいいと思います。
異動しない場合での成長機会
監査法人で異動まではしないまでも、非監査業務に関わってみたいなど、その他の成長機会を探したい人もいるでしょう。
そのような場合には、ぜひ実際にその業務のか変わることが可能か、またはその部署ではどのような業務に携わることができるのかを聞いてみましょう。
ただ、このときに重要なのは、リクルーターの「監査意外もできますよ」というのは信用しないでください。必ず、そのための制度を聞いてみてください。
なぜなら、監査法人のこのような業務は属人的になりがちです。アサインされている人も特に若手は単純に空いているや、案件を持っている人と監査業務で繋がりのある人に話が回ってくるというのが一番多いです。
そのため、そのようなチャンスがあった際にきちんと自分に回ってくる可能性があるのか、それを制度としてどのように担保されているのかをきちんと確認しておきましょう。
目線3:法人規模で選ぶ
クライアントのところと同じ話なのですが、基本的に法人の規模も大きいほうが良いと思います。中小規模の法人にあって、大規模法人(特に大手3社)にない機能やメリットなどはないと思います。
逆に中小規模の法人では以下のようなデメリットがあるでしょう。
- 業界のリーディングプラクティス(クライアント及び監査実務両者)を知ることができない
- ネームバリューがなく、転職に不利
- (上で触れたものと重複しますが)中小規模ばかりをみる意味はない
まとめ
今日は監査法人を選ぶ目線についてまとめてきました。
簡単にまとめですが、起業など明確な目的がある人を除いて、ご自身の興味ある業種で大手のクライアントを持っているところを選んでおけば、間違いはないでしょう。
逆に一番やってはいけないことが、その目的がないのに早く成長できるという口車にのって、中途半端な監査クライアントだけみて、時間を浪費することです。
もし気になることがあれば、コメントやTwitterなどでいただければと思います。