監査法人就活必勝法!!英語の目線で法人を選んでみよう!グローバルで活躍するための戦略的な就職活動
みなさんこんにちは。
前回は監査法人の志望先を選ぶ基準について紹介しました。
今日は受験生からの質問が最も多い「グローバル会計士」についての目線から見ていきたいと思います!
これ、海外のチャンスは?と聞くと、どの法人でも軽くイケるイケる!と言われてしまいませんか?本当はまったく違い、イケるところとイケないところところがありますので、ちゃんと見極めていきましょう!
パパ!助けて!!グローバルに活躍できる会計士になりたいのに、どこの法人にいっても大丈夫っていわれてしまうよ
そうだよね、ほんとうに海外のチャンスがある法人や事業部は限られているから、気をつけないといけないね。今日はその見極め方について解説するよ!
やったー!!ぜひおねがいします(*^^*)
コンテンツ
海外に行くチャンスは大きく分けて2つ!
法人選抜、ジョブ選抜
海外にいくためには、事務所内の選考を通らないといけません。この選抜方法には大きく分けて2つあり、法人選抜とジョブ選抜があります。
法人選抜 | 法人全体の希望者から選抜される。必然的に英語の要求水準や、法人内での「推薦者」のパワーバランスなど多くの影響を受ける。 なお、派遣枠も少ない。 |
ジョブ選抜 | ジョブの希望者から選抜される。将来の主任やパートナー候補として、海外のリレーションや英語のスキルアップのために派遣される。ライバルはジョブ内部に限られるため、競争率は低い。 |
もし海外に行きたいのであれば、「ジョブ選抜」を考えてください。法人選抜は実力もそれ意外のちからも求められてしまって、可能性が非常に低いです。
一方ジョブ選抜は大きなジョブでは、グループ子会社や親会社の現地の監査チームに入っていきます。そのため、そこで求められているのは、英語力もありますが、それ異常にそのエンゲージメントの理解が必要となってきます。そして、派遣枠に対してライバルは少ない傾向にありますので、圧倒的に勝ち取りやすいです!
海外に行きやすいジョブってあるの?
海外に行きやすいジョブは①グローバルな日系クライアントと、②外資系クライアントになります。
逆にこれ以外のクライアントでは、基本的にそのような枠はないと考えて頂いて大丈夫です。
重要な構成単位という考え方
監査基準委員会報告書600「グループ監査」に「重要な構成単位」という考え方が出てきます。
簡単にいうと、連結会計上量的、質的に重要と考える会社のことで、監査上そのような会社に対しても現地監査人を利用して監査手続きなどを行う必要が出てきます。
つまり、重要な構成単位がある=現地監査チームが存在するので、海外に派遣するチャンスが生まれます。
逆に言うと、海外展開していても、海外の重要性が低い会社や、外資系企業でも日本の重要性が低い会社はこのチャンスがありません。
質的な側面はわかりにくいので、みなさんは量的な基準で考えてみましょう。
グローバルな日系クライアント
グローバルな日系クライアントについて、派遣先の枠をたくさんもっているはずです。
ただ、これはどこにでもあるか?といわれると、前の説明からNoです。その監査クライアントの重要拠点のみとなります。
例えば商社であれば、欧米や、南米、アフリカなど多岐にわたるところがあるでしょう。
一方、金融機関などであれば、金融市場が発展した都市となることからニューヨークやロンドン、シンガポール、香港などが主な派遣地となるはずです。
ぜひこの点は監査法人の職員などにも気になったクライアントがあれば聞いてみてください。
外資系クライアント
外資系クライアントについても、本国の監査チームへの派遣枠をもっていることでしょう。
これは本国への派遣となるため、その監査クライアントの国へ行くことになります。基本的にそれ以外の選択肢はないでしょう。
逆にいうとピンポイントで狙えるということですので、特に行きたい地域がある方はこれで選んでしまったほうが手っ取り早いです。
日系グローバル vs 外資系
日系グローバルと外資系では、上記のように派遣先の違いがあります。それ以外に、派遣後の環境にも大きく違いがあります。
こちらの観点からもぜひ考えておくといいです。
監査先 | 派遣先 | 英語の成長機会 |
日系グローバル企業 | 日系企業の監査に携わるため、海外に行ったとても、日本人とのやり取りが多い。 | 本人の努力次第。場合によっては、現地で英会話レッスンをとっているひともいる。 |
外資系企業 | 外国の監査に携わるため、ほとんどが外国人とのやり取りとなる。 | すごく成長する。逆に言うと逃げられない。 |
グローバルな監査法人?
前では監査クライアントの目線で選ぶという話をしましたが、よくグローバルな監査法人や外資系監査法人と言われていたりする監査法人があったりしますよね。
それらが本当にグローバルなのか?といった観点でみていきましょう。
グローバルな監査法人とは・・・?
あえて名前は出しませんが、ここでグローバルを押している監査法人とは、外資系企業の監査クライアントばかり持っている監査法人のことで、外資系の気風を売りにしているところを想定しています。では、そのような監査法人は本当にグローバルなのでしょうか?
騙されない!本当の意味のグローバルとは
この記事上グローバルというのは、皆さんの成長機会を示すという意味で、海外派遣のチャンスということで考えていきます。
その点から考えると、上のグローバルな監査法人は、グローバルではありません。
外資系企業の監査で海外派遣に行く場合、連結全体でどの程度重要度を日本法人が占めるかといった点が必要なのですが、これが低いといくら外資系企業であっても、このチャンスはありません。
普段本国のメールとのやりとりではあるかもしれませんが、その程度になるでしょう。
実際に私の知り合いでTOEIC900点以上、皆さんもよく知る外資系企業で監査を担当していた方も海外派遣の機会を狙って監査法人に行ったのですが、中に入ってみるとそのチャンスがなく、結局はやめてしまいました。。。
監査法人自体がグローバルであったとしてもなんの意味もないのです。きちんと自分が関与するジョブをイメージして考えましょう。
英語の成長機会
ちなみに、海外派遣に行くとすると、だいたい入社から4−8年程度で行くことが多いと思います。
各監査法人で英語の要件などはあろうかと思いますが、基本的に入社時点ではあまり気にしなくて大丈夫です。法人に入ってから多くの英語関連の補助があるかと思いますので、それらを利用すれば大丈夫です。
私自身は主に以下のような研修を利用していました。
おそらくこういったものを順次利用していただければ、簡単に法人における規定の点数はこえられるかとおもうので、あまり気にしなくても大丈夫です。
- 英会話の語学学校
- TOEIC対策講座
- 海外の短期研修
- 日本での語学短期研修
まとめ
今日は監査法人を選ぶ目線について、海外派遣の観点でまとめてみました。
簡単にまとめですが、基本的にここでもクライアントがグローバル展開しているか?グローバル展開している先または日本は、その会社にとって重要か?といった観点で選んでください。
絶対に間違いなのは、監査法人が外資系の気風があるから=海外のチャンスがあるとは思わないことです。リクルーターは良いことしか言いません。きちんとその背景情報を読み取れる人になってください。監査を行うにあたってもかなり必要なスキルですよ。
もし気になることがあれば、コメントやTwitterなどでいただければと思います。