【必読】監査法人の就職活動で必ず見るべき情報なのに皆が知らない情報【監査品質報告書】

品質報告書

みなさんこんにちは。

前回は監査法人がブラック企業なのか?という観点でみていきました。

今日からは、監査法人を客観的に分析していきます。

パパ!客観的に分析をするといってもどうやるの?各社の説明会に参加しているけど似たりよったりだよ。
ママ
ママ
パパ
パパ
会計を学んだ人だったら一般的な就職活動をする際に何から情報収集をするかな?企業のホームページ、口コミ、そして、アニュアルレポートがあるよね。じゃあ、監査法人のアニュアルレポートってみたのかな?

え?そんなのあるの?全然しらなかった!
ママ
ママ
パパ
パパ
そうだよね。ほとんどの人が気付かないと思うんだ。でも、各監査法人は「監査品質に関する報告書」というのを年に1度発行していて、そしてここには、監査品質を担保するためのいろいろな施策や、実績がのっているから、これを見れば監査法人の特徴が見えてくるんだ。
それは知りたい!教えて教えて!
ママ
ママ
パパ
パパ
もちろんだよ!!

監査品質に関する報告書

監査法人の施策や、その状況、人員などの情報の宝庫!

監査品質に関する報告書は、監査法人の説明書といってもいいでしょう。そこには施策、人事だけでなく、みなさんが気になる異動や、海外派遣、稼働状況などなど多くのことが記載されています。

各監査法人の監査品質に関する報告書は、以下のリンク先から入手可能です。

新日本 https://www.ey.com/ja_jp/people/ey-shinnihon-llc/ey-shinihon-audit-quality-report
あずさ https://home.kpmg/jp/ja/home/about/azsa/stakeholders/azsa-quality.html
トーマツ https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/audit/audit-quality-report.html
あらた https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/assurance/transparency-report.html

何が記載されているのか

では具体的に何が記載されているのか、新日本有限責任監査法人の監査品質に関する報告書の目次をみてみましょう。

おそらくみなさんが気になるのは、海外ネットワークの話や、人材育成の観点かと思うので、今日はその2つに絞ってみていきましょう!

EY_Agenda

海外ネットワーク

海外ネットワークについては、海外ファームを含めた人材の数や、駐在の状況などが記載されています。早速それぞれ見ていきましょう!

なお、ここで載せているグラフは、各社のレポートをもとに私のほうで表示した数値になります。各社のレポートが必ずしも同じ条件で記載されているとも限らないので、一つの参考としてお考えください。

グローバルファームの日本サービスに関与する人材規模

グローバルファームの人材規模全体についてはあまり変わらないかと思うのですが、その中で日本のサービスに従事する人材の規模について、報告書では公表されています。この規模が大きい=現地での日本法人向けのサービスが活発ということになりますので、その分海外での日本法人のプレゼンスの高さを示すといえるでしょう。

こうみると、圧倒的にDeloitteが海外におけるプレゼンスが強そうですね。なんかグローバルに「トーマツ」の名前が入っているとか言ってますからね。(米国法人のサイトみてみると、どこにも書いてないのですが笑)

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海外派遣者数

続いて、海外派遣者数についても同様にみていきましょう。

グローバルで活躍したい方にとって、非常に大事な指標ですよね。

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これは思っても見なかったのですが、大きな差がありますね。。

EYってKPMG/Deloitteと比較して半分くらいしかないのですね。

また、やはり、以前の記事で「外資系」と謳っている監査法人について要注意と話しましたが、圧倒的にでしたね。

グローバルのまとめ

正直なところ私もBig4の中でここまで大きな差があるとは思っていもいませんでした。

こちらの結果だけみると、Deloitte>KPMG>EY>PwCとなりそうです。

Deloitteがなぜこの分野で強いのかというと、おそらくはクライアントとして、MUFGや、大手の商社を保有しているからなのではないかなと思います。

ちなみに、もし他の理由でDeloitteが海外派遣を多く行っている理由がわかる方(それともEYが海外派遣を行っていない理由)がいらっしゃったらぜひ教えて下さい。

人材育成

人材育成については、研修時間や、昇格、国内異動についてみていきましょう。

研修時間

研修時間については以下のようになっています。

あまり大きな違いはないかとは思いますが、すこしDeloitteが多いでしょうか。

この研修が多いというのが良いことと考えるか、悪いことと考えるのかについては、皆さんにおまかせします。(個人的には、たくさん研修があると邪魔だなぁと、、、)

なお、PwCは記載されておりませんでした。

big4-kensyu

出世について

出世については、おそらく肝となるのは、非管理職から管理職、管理職からパートナーでしょう。

それぞれ、職階の比率から昇格可能性を判断してみましょう。

  • 管理職からパートナー

管理職からパートナーは一番気になりますよね。管理職とパートナーの比率は、各法人で以下のようになっています。

 

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いかがでしょうか?こちらを見るとKPMG>EY>Deloitte>PwCの順でManagerからパートナーへの昇格がしやすそうですね。(このパートナー比率が高いということは、それだけマネージャーに対するパートナーの椅子が沢山あるという意味です。)

  • 非管理職から管理職

それでは、非管理職から管理職についてもみてみましょう。PwCは記載がなかったので、除いています。

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こちらもいかがでしょうか。スタッフに対するマネージャーの比率はKPMGが低く、EY/Deloitteが同様の水準となっています。

先程KPMGについては、パートナーへの昇格がしやすそうでしたが、おそらくマネージャーになる人材をかなり絞っているので、その影響なのでしょう。

スタッフ、マネージャーとパートナーの比率を比較すると、あまり差がないものの、KPMG>EY>Deloitteのようです。

国内異動について

先程海外の異動についてみていきましたが、次は国内異動についてみていきます。

こちらは、部署異動だけでなく、コンサルティングなどの業態への異動も含む人数になっています。

cpa異動

こちらでは、KPMG>Deloitte>EY>PwCとなりました。こちらでは結構な差がでてきましたね。

意外だったのは、EYとPwCの人数があまり変わらなかったことです。法人の規模からすると2倍くらい違うはずなのですが、もしかしたらPwCはアクティブな人が多くて、EYはコンサバティブな人が多いとかですかね?

人材育成まとめ

人材育成については、今回みた項目では大きな差はありませんでしたね。国内異動ではKPMGが大きくリードしていそうですので、いろいろなことを経験したい方には、おすすめかもしれません。

まとめ

今日は監査法人について、監査品質に関する報告書をもとに分析してみました。

こちらはくまでほんの一部ですので、もしご興味のあるところがあれば、ぜひご自身でも各法人の報告書をみてみてください。

私もたくさんの項目があるので、何から見ていけばいいか非常に悩みます。

リクルーターは基本的に自分の法人の情報しか知りません。そして悪いこと話してくれません。

ぜひご希望の情報があるのであれば、一度客観的なデータで自分の選択があっているのか、間違っているのかきちんと考えてみましょう。

もし気になることがあれば、コメントやTwitterなどでいただければと思います。また、こんな観点で分析してほしい!などありましたら、ぜひご連絡ください。

新日本有限責任監査法人 https://www.ey.com/ja_jp/people/ey-shinnihon-llc/ey-shinihon-audit-quality-report
有限責任あずさ監査法人 https://home.kpmg/jp/ja/home/about/azsa/stakeholders/azsa-quality.html
有限責任監査法人トーマツ https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/audit/audit-quality-report.html
PwCあらた有限責任監査法人 https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/assurance/transparency-report.html

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